2022年9月発行

リビエラ東京
リビエラ東京
リビエラ東京

「白雲閣」の名で今もなお愛され続ける

池袋の立教大学前で開業72周年を迎えた「リビエラ東京」、私はその前進である料亭「白雲閣」に1981年に入社し勤続40年。入社からの1年間は、目の前にある立教大学の講座も受講していたので、必死に勉強しながら働きました。
戦後すぐの1950年開業当時、今のように高い建物がなく「2階から白雲が棚引く富士山がよく見え、その姿から『白雲閣』と名付けられた」と、先輩たちや常連のお客様からよく教えられました。ひと風呂浴びてから、滝の庭を愛でつつ宴会・会食に臨むラグジュアリーなスタイルが反響を呼び、開業当時から数多くの著名人に愛されてきました。特に江戸川乱歩氏や小笠原元外務大臣らは常客として足を運ばれていたそうです。
女性の仲居150名、男衆50名程の従業員が在籍し、大小32もの個室が常に満室でした。せっかくご予約の電話をいただいても満席で受けることができず、とはいえ常連のお客様にただお断りするのは申し訳ないので、他のお店を紹介することも度々ありました。今も昔も立教の学生さんがお客様としてご利用されることは稀ですが、「大人になったら利用したい」と思いながら通学していた方々が、卒業10年・20年・30年後にお客様として戻ってきてくださることもしばしば。また、常連のお客様には親子2代、3代でご利用いただけるなど、永くお店を続けているからこそのご褒美を、うれしく思っています。

新しい挑戦で時代を先取り

私が入社した1981年に、その後37年間というロングランイベントとなった「ワインで会席」が開始されました。「日本料理×ワイン」のマリアージュは馴染みがなかった当時、私たちの新たな食文化の提案は、高いグルメ志向のお客様に大変喜ばれました。料亭として一品一品温かいまま提供する「会席料理」を婚礼にも導入、日本初のフローリングの会場や、白しかなかったテーブルクロスにさまざまなカラークロスを導入するなど、時代を先取りし挑戦を続ける「白雲閣」は、従業員の私にとってもワクワクの連続でした。

「都市の杜」で迎える

1996年、私は宴会営業へ配属になり、豊島区内はもちろん、練馬、板橋と毎日、外商活動に奔走していました。すると、営業で訪問しているにもかかわらず、「その節(会合や七五三、結婚式で)はお世話になりました、とても良い会でした」と逆に御礼を言われることも度々。「白雲閣を知らない」という人に私は会ったことがなく、それが営業マンとしてどんなに心強かったか。戦後の混迷期から永きに亘ってご愛顧いただいているお客様がいることを実感する日々でした。今後も地元・地域の方々とのつながりを大事にしていきます。
「リビエラ東京」の庭には、たくさんの木々だけでなく、開業当時からある滝が今も存在します。庭を眺める個室の大きな窓を開け放ち、滝の水音や鳥のさえずりを聴きながらの食事は何にも代え難い至福の時間です。秋には庭の紅葉も愉しめる「都市の杜」にぜひお越しください。

Presenter

リビエラ東京
総務

大橋 英晴


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