2022年9月発行

渡邊 曻

株式会社リビエラ
代表取締役会長兼社長

渡邊 曻

海にはロマンがある

TOKYO 2020(東京五輪)から1年、心から素晴らしい大会だったと思い返しています。世界を沸かせたセーリング競技は、風光明媚な相模湾を舞台に、水天一碧に映える富士山を背景にしたヨットとともに、美しい日本の海がライブ放送で世界に発信されました。ヨット文化が確立された世界各国の友人たちは、「この光景にくぎ付けになった」と感想を寄せてくれています。私は、相模湾を世界の方が訪れたい場所として訪れた際に記憶に残るよう、心を砕いていきたいと考えています。
日々、愛情を込めて磨き上げている木造帆船「シナーラ」は、ドッグで水抜きしクルーにより船底が磨かれました。明らかな走りの違いをクルー一同が感じ、メンテナンスの大切さ、日々の磨き上げの大切さを再確認しました。舵を握ると過去11代のオーナーが抱いたパッションや希望、ロマンとともに、100年の時を超えた歴史の重みに思いを馳せます。
またスワンオーナーのフェラガモ氏からの勧めで購入した最新鋭のスワン58「クオリア リビエラ」。この対極にありながらも極上を感じる二艇で、この夏も、相模湾を味わいました。人生の折り返し地点を過ぎてから出会った海で、ますます磨きのかかったクルーたちと、時には葉山沖で並走してくるイルカの群れに感動を覚えながら有意義な夏を過ごしました。
私にとって、自由とは希望であり、幸せです。海にはロマンがあり、自由があります。自分そのものを取り戻して心を開かせ、そして他人の心も開いてくれる。
私が最も大切にする心の豊かさは、自由の中にあると感じています。ロマンがある海は、いつも私にさまざまなことを教えてくれています。

拡がりゆく"ブルー"の機運

持続可能な開発目標(SDGs)に呼応して、ブルーエコノミー( サステナブルな海洋産業)、ブルーカーボン(海洋生態系による炭素蓄積)といったキーワードも聞こえるようになりました。
マリーナ事業開始当初から気候変動に危機感を覚え、2001年から環境活動に取り組み始めたリビエラでは、脱炭素の取り組みとして、電気自動車普及、マリーナ岸壁での薄膜太陽光発電、マリブホテルでの太陽光発電やV2B、利用電力の再生可能エネルギー化の他、愛媛県でのメガソーラー発電等があります。今年4月にはリビエラ逗子マリーナが国際環境認証「ブルーフラッグ」のマリーナ認証をアジアで初めて受けました。
こうした中、6月開催の「第2回LOVE OCEAN」では、多くの皆さまのご参加を心強く感じました。
11月の第3回では、三浦、横須賀、葉山、逗子、鎌倉、藤沢、茅ヶ崎、平塚、大磯、二宮、小田原、真鶴、湯河原の神奈川沿岸全域に拡大し開催します。自治体、地域住民、企業、漁師、ボート&ヨット等マリンスポーツ愛好家など、相模湾でつながった海を愛する者同士の連携が、持続可能な社会をつくる。そう確信しています。

池袋に集結した60名のアーティスト

もうひとつのトピックは“都市の杜”池袋のリビエラ東京から。8月にリビエラ初の「リビエラアートフェア」を開催することができました。リビエラはまだまだアートの分野に関して初心者ではありますが、アートの世界の奥深さや魅力に魅了されました。知識を蓄えまた一段精進していく所存です。


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