2021年10月発行

リビエラ逗子マリーナ

逗子生まれ、逗子育ちの宮崎がリビエラに入社し、環境整備部に所属したのは2005年のこと。
祖父の背中を追い植栽のプロとして、また地元に住まう者だからこそ分かる、この土地で植物を育てることの難しさ。
サステナビリティに並々ならぬこだわりを持つリビエラにおいて、宮崎が目指す植栽とは、
「いつ訪れても変わらない美しさを保つこと」だと話します。

いつ訪れても変わらない
美しさを保つために

リビエラ逗子マリーナは、東京ドーム3個分がすっぽりと収まる広大なスケール。宮崎率いる環境整備部は、敷地全体に加えて隣接する小坪飯島公園や小坪海浜公園、公道なども含めた「根っこのついたもの」のすべてを保護して育成しています。芝や草花、ヤシの木などの植栽管理のほかに、畑の土づくりから始まる循環型の自社菜園も手掛けます。
「こんな風に育ったらいいなと試行錯誤を重ね、お客様がいつ訪れてもみずみずしく元気な姿で迎えられるように、毎日欠かさず手入れを行っています。とても楽しいです」

ゴルフ場レベルの芝の手入れと
自社菜園での新しい取り組み

宮崎たちの仕事は自然が相手なので、マニュアル化することができません。
「違う環境にいた植物を人間のエゴで移植するのだから、その土地で元気に育つように責任をもって向き合うことを大切にしています。手入れとは、手で感じ取って手を加えること。土に直に手を入れて、木を触わって。」
中でも注意深く見守っているのが、プールサイドの芝。 「お客様から『こんな美しい芝を見たことない』と称賛される裏側で実は努力を重ねています。フラッグシップである『リビエラカントリークラブ』のグリーンキーパーがL.A.から来日した勉強会で「芝の管理」の知識が深まり、新しい技術も積極的に取り入れています。海辺にある芝の管理は塩害が最大の敵。一年を通して青々とした芝を保つため、海側と内側であえて芝の種類を変えたり、塩水を浴びてしまったら水で洗い流す。毎日その繰り返しです。」
宮崎は微笑みながら話しますが、それはゴールのない気の遠くなるような作業に違いありません。
そして、サステナブルな街づくりにも注力しています。
「フードロスが注目されていますが、私が入社してすぐの2006年からリビエラでは『循環型農法」に取り組んでいます。レストランなどで出る野菜くずを一時処理し、堆肥として菜園の土に混ぜ、その豊かな土壌で無農薬野菜を栽培。食の完全リサイクルをリビエラ逗子マリーナ内で達成しています。料理人やその他のリビエラスタッフたちも、土の作り方や野菜の育つ環境などを日々この菜園で学び、食に対する愛情や環境問題への意識が高まりました。菜園で収穫した野菜をぜひレストランで食べてみてください」

植栽を管理する職人ではなく
サービスマンでありたい

宮崎たちのチームは、場内の植栽管理だけでなく、個人宅庭を手入れする『リビエラグリーンケアサービス』も行っています。この業務は、いわゆる“植木屋さん”とは違ったリビエラならではの視点で取り組むことがコンセプトに。
「植木職人だった私の祖父もそうでしたが、“自分の作品”として仕事に臨む人が多いのが植栽業界です。私はその発想とは真逆です。お客様が理想とするものを伺って一緒に美しい庭を造っていきたいと考えています。それは、お客様には庭を愛でる喜びだけでなく、日頃のケアも楽しんでほしいからこそ。職人仕事というよりサービス業の発想なのかもしれませんね。これは他の部署のリビエラスタッフから学んだことです」
そう語る宮崎の目は生き生きとしていて、人と植物に対する愛情にあふれています。

Presenter

宮崎 淑樹

リビエラリゾート
環境整備部
次長

宮崎 淑樹


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