2021年10月発行

渡邊 曻

株式会社リビエラホールディングス
代表取締役会長兼社長

渡邊 曻

100年の火を絶やすことなく

TOKYO2020が終わりました。100年以上連綿と続く五輪の火を絶やすことなく、3年後のパリへ、そしてその次のロサンゼルスへと継いでいく一助を為せたことは、私たちの誇りです。

〝流行語〟になる前から
サステナビリティ

国際連合のSDGs(持続可能な開発目標)がスタートして以来、すっかりお馴染みになったのが、sustainability(持続可能性)という言葉ですが、これが流行語になる前から、リビエラは「持続」をテーマに掲げてきました。
リビエラ逗子マリーナ、リビエラシーボニアマリーナも半世紀を超えます。池袋に立つリビエラ東京は、「白雲閣」の名で開業し木造3階建てで71周年。いずれも社員ひとりひとりが施設を日々磨き上げ、傷んだところは丁寧に修繕を重ねて、今日に至ります。木造にはコンクリートにはない温かみがあります。ロサンゼルスのリビエラカントリークラブは開業95年。そしてレストア(完全修復)を終えた歴史的木造帆船「シナーラ」は艇齢94年です。古き良きモノを磨き上げ次の世代へとつないでいくというリビエラの企業理念は、SDGsと重なっています。
昨年開業した「マリブホテル」によって、リビエラは〝滞在型〟という新たなステージに立ちました。このホテルは、太陽光と電気自動車の活用によるエココンシャスなエネルギーシステムを備えるなど、建築物としては最新鋭の技術が導入されています。
しかしながら、理念は不変。たとえばマリブホテルのサインボードには、約100年前のシナーラの貴重な古材を愛情込めて再利用し、過去と未来をつなぐ象徴としています。30年後、50年後には、このホテルもまた、前世代から受け継いだ〝古き良きモノ〟として、後世代の社員たちによって、大切に磨き上げられているはずです。

できることを
愚直にやり続ける

2001年にマリーナ事業を継承して海を目の前にしたとき、環境への思いが高まりました。
CO2削減のため、ごみ処理場での焼却を減らす取り組みとして、リビエラ逗子マリーナ内のキッチンで出た端物を処理し、堆肥として自社菜園で使用。そこで栽培・収穫した野菜をレストランで提供する「循環型農法=食の完全リサイクル」は、2006年にスタートした「リビエラ未来創りプロジェクト」の柱の一つです。この取り組みは、ゼロウェイストを目標とする社員たちに大きな学びを与えました。旬の実りはささやかな自慢でもあります。
自分たちにできることを、愚直にやり続けること。それが未来を創ると信じています。

積み重ねを評価され
広がる共感の輪

循環型農法もEV普及も、そしてビーチクリーンなども、一つ一つは小さな活動です。しかし、その積み重ねをメンバー様・お客様・お取引企業がご評価くださり、共感の輪が広がってきたことを実感しています。今後も同志として一緒に取り組めたらと願っております。
SDGsが掲げる2030のゴールまで残り9年の今年始めた「リビエラSDGsフェス」は10月31日で第3回。今回は待望の有客開催です。また12月5日には、「LOVE OCEAN」をテーマにビーチクリーンイベントを開催。地球環境や未来創りに志を同じくするみなさまとの語らいが楽しみです。


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