2019年9月発行

リビエラカントリークラブ

コンセプトは
創建当時の原点回帰

古き佳きものを大切に残し、現代の技術で磨き上げて、後の世代に伝える――この考え方は、太平洋をまたいだザ・リビエラカントリークラブ(RCC)の運営においても変わりません。RCCではこの20年にわたり、原点の魅力を取り戻す改造工事を続けています。
基本コンセプトは、ジョージ・C・トーマスJr.の手による創建当時のコースデザインを回復すること。オリジナルの魅力を引き出すために、現代の進んだノウハウを惜しみなく注いでいます。雑草が混ざっていた芝も、キクユ土を用いた土壌改良を施すことで、本来のグラスコンディションに戻しました。
8番をダブルフェアウェイに戻す工事から着手して、5番、7番、1番、13番……と、進めてきました。昨年は5番グリーンと6番ティー側のアプローチ。今年はティーからグリーンに向かって右側のラフサイドを復元する工事を実施。来年はグリーン手前30〜60ヤードの右側ヒルサイド、再来年はグリーン手前120ヤードのフェアウェイ段差にあるラフの工事を計画しています。

改良につぐ改良
20年にわたる努力

傾斜がきつくピンが立てられなかった5番グリーンの右サイドは、2011年の拡張工事で、ピンポジションのバリエーションが増えました。しかし、右サイドはセカンド地点からトーマスマウンドの死角になっており、そもそも狙うのが困難。ショートすればラフにつかまること必至で、右手前サイドから攻めることはできず、特に一般ゴルファーにとっては攻め方が今までと変わらないホールのままでした。
そこで再工事により右サイドのラフをカット。5番は右手前からも攻めることが可能になり、よりエキサイティングになりました。
この他、フェアウェイとクロスバンカーの間のラフをカットしてバンカーに入りやすくしたり、グリーンとガードバンカーの間のラフをカットしてグリーンからこぼれやすくする手法が取り入れられています。ショットの好悪がスコアに直結するフェアネス(公正さ)の高いコースとなり、ハイレベルの勝負になればなるほど、ゲームはよりドラマティックな展開に。
RCCではこれからも、コースを磨き上げ続けていく計画です。オリジナルが持つ魅力を堪能していただくために。

渡邊 メーガン 富士子

Fujiko Megan Watanabe

Riviera Country Club
President


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