2020年11月10日

ローカルガイド

まもなく紅葉、北鎌倉へ

こんにちは。マリブホテルSenoです。

鎌倉の紅葉が始まるのは遅く、例年本格的な見ごろとなるのは12月に入ってから。
11月に入り、北鎌倉のほうでは色付き始めたという噂を聞きつけ、早速散策してきました。

まずは、鎌倉五山第二位の格式高い臨済宗円覚寺派の総本山「円覚寺」へ。
総門は北鎌倉駅のすぐそばにあり、付近に近代的な建物がないせいか随分遠くまで来たような気持ちになります。

約6万平方メートルのとにかく広い境内には、川端康成や夏目漱石の小説に登場する「山門」、国宝の「舎利殿」のほか、仏殿、法堂など見どころが満載。
カエデが少し色付き始めていましたが、方丈庭園や妙香池の周りはまだまだこれから。静寂な風景が朱に染まり、どう印象を変えるのか楽しみです。

境内にはお抹茶をいただける場所が高台の「弁天堂」と北条時宗の廟所「佛日庵」の2か所にあり、この日は「佛日庵」にお邪魔しました。
こちらのお抹茶は濃い色味ですが味わいは優しくまろやか。お店の方に伺うと、宇治産のお茶を使用し、サラサラのお抹茶をさらに濾してから点てているとのこと。
青空の下、緋毛氈の敷かれたお茶席で頂く一服は格別です。


お次は「化粧坂(けわいざか)」を登って「源氏山公園」へ。この「化粧坂」、距離は短いですが、見た目で怯んでしまうような岩肌で、遠足の学生たちが「楽しい!」と駆け上がって行きましたが、滑らないように、転ばないように慎重に登りました。新田義貞が鎌倉攻めの際に突破できなかったというのもうなずけます。

「化粧坂」を抜けると源頼朝が戦勝祈願をしたといわれる「源氏山公園」に到着。広い青空と頼朝像が迎えてくれます。
芝生の広場の周りにカエデやイチョウが植わっており、紅葉の見頃時期にはまるで絨毯のように落ち葉が広がるのだそう。源氏山全体に紅葉がありますので、自分だけのお気に入りの風景を見つけるのも楽しそうですね。

 

最後は、支配人一押しの「海蔵寺」へ。
山門へ続く道沿いのカエデはまだ色付いていませんでしたが、紅葉すれば真っ赤なトンネルになり一気に華やぎます。
小さなお寺ですが、伝説の井戸や芸術的価値の高い山水画などがあり、四季の花々が植えられた境内はリンドウが見ごろ。深緑の苔が美しい、凛とした佇まいのお寺でした。

この他にも、明月院、建長寺、佐助稲荷など、北鎌倉だけでもいくつもの紅葉の名所があります。また、アジサイで有名な長谷寺では、日没後に紅葉がライトアップされ、夜間特別拝観が実施されるなど、鎌倉全体で紅葉シーズンを盛り上げています。

はるか平安時代は貴族の遊びだったという紅葉狩り。令和の時代にも変わらぬ風景を味わいに、この秋はぜひ鎌倉へ。お待ちしております。