2023年7月発行

渡邊 曻

株式会社リビエラ
代表取締役会長兼社長

渡邊 曻

奥深く尊く味わい深い人生
エキスの時代をゆっくり楽しむ

人生は、晩年に向かうほど奥深く、尊く、味わい深い
積み重ねてきた人生のエキスが凝縮し、歳を重ねたからこそ感じられる喜びを味わい、集大成として人生の収穫期を過ごせると私は思っています。
今年も歳を重ねて、先月78歳になりました。人生を登山に例えれば、山頂は過ぎ、今は下山途中。
頂上だけを見て脇目も振らず登っていた「上り坂の時代」には見えなかったことも、心に余裕がある「下り坂の時代」の今、視界が開け、一歩一歩踏みしめながら人生の景色を味わうことができます。そして下り坂の時代は、人生を究めるに相応しく、楽しみは無限に広がります。
孫たちとの語らい、料理、食事、エクササイズ、ウォーキング、ピアノ、ヨット、そして仕事。これが私のウェルビーイングの源です。誰とどう過ごすか、誰と何を食べるか。身体からの声に耳を澄ませて健康管理をしていくことで、人生が実に豊かになります。
60歳から始めたピアノは、本来聴く方が得意で、しかも楽ですが、自分で弾くことで感覚が研ぎ澄まされていくことを実感しています。 
また大自然を全身で味わい、心が穏やかで豊かになるヨット。頑強で智力が備わった12人のクルーたちと、約100年前の大型木造帆船「シナーラ」でのセーリング。
それとはまるで異なる軽やかでエキサイティングな「クオリアRIVIERA(スワン58)」の走り。
70歳からのヨットビギナーですが、「風が読めてます!」と、耳元でささやかれ、すっかり気分良くしてセーリングしています。
海は世界につながり、夢とロマンが詰まっています。

世界の海はひとつ
人の気持ちもひとつ

美しく豊かな海を守りたい。そして愛する相模湾をより活性化させ魅力を伝えていきたい。その一心で始めた「LOVE OCEANプロジェクト」が、またひとつ大きな広がりをみせています。
来たる9月開催のG20(ニューデリー首脳会議)とのコラボレーションとなり、その関連イベントとして、「G20メガ・ビーチ・クリーンアップ」をインド大使館と環境省と共同開催しました。
ビーチクリーンのみならず、多彩なコンテンツを展開。人と人とがつながることで、私たちも常に多くの学びをいただいています。
海はひとつ。気持ちもひとつです。

歩みはそれぞれ
でも同じリビエラファミリー

米国ロサンゼルスの「リビエラカントリークラブ」(RCC)から嬉しいニュースが届いています。2031年の全米オープン開催地に正式決定。83年ぶりに全米オープンがRCCに戻ってきます。
RCC開業100周年の2026年には全米女子オープン、2028年にはロス五輪男女ゴルフ競技。RCCでは新時代に向けた挑戦が、目白押しに続きます。
RCCもリビエラ松鶴楼上海も、リビエラ逗子マリーナやリビエラシーボニアマリーナ、シナーラも、かつてのオーナーが私に託したものです。現在はそれぞれの法人格で所有運営しています。歩んできた歴史も背負う伝統も異なりますが、それぞれのリビエラが、それでもひとつのリビエラファミリーだといえるのは、普遍的なイズムで結ばれているから。
このリビエライズムと革新との掛け合わせが、どんな化学反応を起こしていくのか、見守っていきたい。それぞれに歩むファミリーとともに。


X ポスト facebookシェア LINEで送る