ビエラグループマガジン「創刊」の辞にかえて

2017年10月発行

渡邊 曻

株式会社リビエラホールディングス
代表取締役会長兼社長 渡邊 昇

お客様と刻んだ歴史
すべてに心からの感謝を

私たちのルーツのひとつは、東京池袋の「白雲閣」です。この高級料亭が開業したのは67年前のこと。また、米国ロサンゼルスの「ザ・リビエラカントリークラブ」(RCC)は今年創立90周年を迎えますが、私たちがこの名門ゴルフ場の経営を引き継いでから、間もなく30年が経とうとしています。
こうした歴史を刻む中で、私たちリビエラは、“大自然とともに心豊かに生きるライフスタイル”を提案する、多彩な事業を営む企業グループとして成長してまいりました。
青山・池袋・逗子で展開しているウェディングやレストラン、青山のスポーツクラブ、逗子・葉山・三浦で展開しているマリーナ、そして、中国上海のレストラン「リビエラ松鶴楼」。いずれも人生の大切な場面を豊かに彩る場として、数多くのお客様にご利用いただいております。
リビエラグループの今日の姿は、長きにわたり皆様から頂戴してきた、篤いご支持の賜物です。この場を借りて衷心より深謝申し上げます。
この度、リビエラグループ全体の情報誌として季刊「リビエラグループマガジン」を創刊する運びとなりました。本誌を通じて、私たちのさまざまな取り組みについてお伝えすることが、大切なお客様とのより深い関係を築き、多様なリビエラライフを満喫していただく一助になればと願っています。

海の魅力を伝え、
次代につなぐ社会活動

私たちの事業活動の大切な柱のーつに「社会貢献」があります。自治体など公的機関の助成対象にもなっている各種の取り組みを行っていますが、中でも“海洋普及活動”には、とりわけ力を注いでいます。
日本は海に囲まれた島国ですが、その地理的特性のわりに、マリンスポーツを楽しむ人の数は多くありません。欧米の様に、海でのライフスタイルを身近に楽しんでいただける文化が根づき、雄大な自然に、より親しんでいただきたいと感じています。
特に次代を担う子どもたちに海の魅力を伝え、豊かな海洋体験の機会を提供することを、今、真剣に取り組まなければならないと、私たちリビエラは考えています。
その思いから、2006年ょり「リビエラ海洋塾」の取り組みを始めました。地元・三浦市の小学生を招き、ヨツト・シーカヤックの体験を通じた安全や自然への関心を深める課外授業としてのスタートでしたが、現在では、関東中部全域の子どもたちや、子どもへの指導者を目指す大人を対象とする海洋普及活動に発展しています。
2020年の東京オリンピックで相模湾がヨット競技の開催地になったこととも関連して、私たちの取り組みは、日本財団の助成対象に選ばれ、一般社団法人「日本海洋アカデミー」が発足しました。
また、かねて取り組んでいる歴史的木造帆船「シナーラ」のレストア(修復)事業も、いよいよ本格稼働を開始しました。この取り組みもまた、大事なものを次代に遺す社会貢献活動のーつです。
創業の昔からリビエラに脈々と根付いた「古き良きものに敬意を払い、大切に扱い、さらに磨き上げ、よみがえらせる」という考え方のもと、90年前の英国で活躍した造船職人たちの技や思いを紐解きながら、この名艇を再び外洋航海できるまでにレストァする取り組みです。
2020年、完全復活を果たすシナーラは、RCCと並ぶ、リビエラグループのフラッグシップとなります。

全蓄積を注いだクラブ発足

さて私たちは、本年5月12日(金)に「ザ・リビエラリゾートクラブ」の発会式を執り行いました。
私たちが創業以来、お客様から叱陀激励をいただきながら、営々と積み上げてきた“もてなしの流儀”のすべてをこのクラブに注いでいきます。
かつてRCCで私が目の当たりにし、「国内のリビエラ施設もこうありたい」と痛感させられた真のホスピタリティを、体現できるスタッフの厚みが、ようやく培われてきたということでもあります。
欧米にはクラブライフを大切にする伝統があり、会員メンバー相互の交流の中から、新たな社会活動の輪が拡がっていった歴史があります。新たにスタートしたこのクラブも、社会貢献活動の重要なステージになっていくと思います。
むろん、いまだ道半ば。皆様の薫陶に触れて、リビエラのホスピタリティを、さらに磨かれていくよう社員一同一層の努力を重ねてまいります。


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