2021年04月06日

過ごし方

人力車で鎌倉の小路を楽しむ

こんにちは。マリブホテルコンシェルジュSenoです。
春爛漫。
外に出るのが楽しみな季節になってきましたね。逗子・鎌倉ではすでに夏を感じる日差しも出てきました。
鎌倉や京都などの観光地でよく見かける人力車。乗られたことはありますか?
「いつか乗ってみたいな」と、いう気持ちがありながらもなかなか機会がなかったのですが、この度マリブホテルで鎌倉のえびす屋さんとコラボした「人力車観光付きプラン」というものが始まり、色々と人力車の話を聞くうちにムクムクと乗りたい気持ちが湧きあがり、ついに乗車して参りました。
感想は、「面白かった!」のひとことに尽きます。
風を感じ、流れる景色を新鮮な気持ちで眺め、目的地までの風景と会話を楽しむ。とても贅沢な時間になりました。

行きたい場所は特に指定をせず、俥夫と呼ばれる引き手の方に「人の少ない風情のあるお寺」「桜のきれいなスポット」「お土産が買える和菓子屋さん」をリクエスト。地図と写真を見ながら簡単にルートを決めてもらい、150分コースで行き先は妙本寺琴引橋英勝寺、長谷の力餅屋に決定。

出発はお客様同様にホテルから。まず、人力車の大きさに驚きました。座席の高さは1mと少しで、車やバイクより高く景色の見え方が変わります。そして、俥夫が走る走る。歩くよりは断然早く、自転車より遅いくらいのスピードですが、「このペースで2時間以上持つの?」と、心配になり声をかけると「全然大丈夫です!」と、軽やかな返答。
最近は女性の引き手もいるそうですが、中には箱根駅伝に出たことがある方など、とにかく走るのが得意な方が多いのだとか。

俥夫さんとの会話を楽しみながら、最初の目的地「妙本寺」に到着。新緑が瑞々しい深い森に包まれた日蓮宗のお寺です。あたりには日蓮ゆかりの場所が多く、道中で日蓮さんのエピソードを聞いていたので、とても身近に感じながらのお参りになりました。

お次は琴引橋へ。映画やCMの撮影でよく使われるところですが、訪れるのは初めて。小路を迷うことなく簡単に足を伸ばせるのは人力車ならでは。目の高さに桜の枝があり、今年一番のお花見になりました。
俥夫さんはカメラの腕も◎で、素敵な写真をたくさん撮ってもらいました。

その後は、古都鎌倉を感じる小町大路、鶴岡八幡宮を背に桜満開の若宮大路、江ノ電の踏切を越え、文豪の愛した住宅街を抜け英勝寺から長谷へ。どの通りにも歴史やドラマがあり、同じく人力車の観光客とすれ違うと嬉しく、楽しい道行になりました。

長谷からは、海岸通りをリビエラ逗子マリーナまで。134号線を幌を外してオープンカー状態の人力車、疲れ知らずの俥夫さんが爽快に駆け抜け無事にホテルに帰りました。
終わってみるとあっという間の150分。俥夫さんとのお別れが名残惜しく、延長するお客様が多いのもうなずけます。
明治に誕生し、昭和初期までの庶民の乗り物だったという人力車。今では単なる乗り物ではなくガイド役もこなし、俥夫たちが日々足で仕入れる鎌倉の最新情報には誰にもかないません。
ホテルにいらっしゃるお客様にも、ひと味違った鎌倉観光をぜひ楽しんでいただきたいと思います。