糖質は、からだにとって大切なエネルギー源ですが、必要以上に摂り過ぎてしまうと、余分な糖質(ぶどう糖)が、さまざまなトラブルを引き起こします。
糖質を摂りすぎると血糖値の急上昇によりインスリンの増加でぶどう糖が「中性脂肪」に変わり、さらに「体脂肪」として過剰にたまることによって「肥満」となります。余分な糖質(ぶどう糖)とたんぱく質がたくさん結合して「糖化したたんぱく質」は本来の機能を失ってしまい、肌や骨の老化も加速させます。血液をドロドロにする原因にもなっていて、動脈硬化や糖尿病を進行させます。その結果、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしかねません。
糖尿病になると、血糖値を上げないよう注意しなくてはいけません。
その対策として、「ローカーボ(a low-carbohydrate)=低炭水化物、低糖質」食事の際に血糖値を上げる炭水化物や糖質の摂取を制限する方法です。
糖質は、摂取量を控え過ぎると不整脈やイライラの原因に繋がります。適切な糖質量を摂取が必要がありますが、いったいどのくらいの量が必要なのでしょうか?
糖質量の1日必要な目安はどのくらい(糖質制限を必要とする場合)?
デスクワークメインで運動量が少ない人の場合、成人女性270g、成人男性330gぐらいです。厚生労働省から5年ごとに発表している、「日本人の食事摂取基準」は、たんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%が基準です。1日に必要な炭水化物50%~65%となっています。炭水化物には糖質と食物繊維がありますが、食物繊維はエネルギー量が微量なので炭水化物=糖質となります。
糖質の摂取量が60%だとしてデスクワーク中心の成人男女に当てはめると1日に必要な糖質のエネルギー量がどのようになるのか?
■成人女性の一日に必要なエネルギー量:1800kcal
1800kcal×0.6=1080kcal 1080÷4=270g(糖質1g=4kcal)
270gが1日に必要な糖質のエネルギー量です。
■成人男性の一日に必要なエネルギー量:2200kcal
2200kcal×0.6=1320kcal 1380÷4=330g(糖質1g=4kcal)
330g が1日に必要な糖質のエネルギー量とです。
糖質の適正な摂取量は、必要なエネルギー量からたんぱく質と脂質からのエネルギーを差し引いた量と言われています。 特にダイエット中、不整脈やイライラをしないためにも1日に最低100gを摂取する必要があります。
一般的なローカーボよりもっと続けやすい、ゆるやかな糖質制限が「ロカボ」です。こちらは、北里研究所病院糖尿病センター長でもある山田悟氏が代表理事を務める一般社団法人 食・楽・健康協会が提唱する食事法です。
ロカボでは、1日に食事から摂る糖質量を合計130g以下にします。全てカットするわけではなく、 朝・昼・晩の食事で各20~40g、そしておやつで10gまでの糖質はOKです。極端に減らすわけではなく、普段の生活に必要な糖分はきちん摂ります。炭水化物や糖質に気をつければ良いので、血糖値を上げないタンパク質や油脂は、ほどほどに食べても大丈夫です。おやつも糖分量に気をつければ食べて良いので、どうしても食べたい人も続けやすいのが特徴です。ではどのくらい食べても良いのでしょうか?
糖質の摂取量を1日130g以下にするためには、野菜を中心とした食生活が必要になります。 とは言われても…。なかなかピンとこない人も多いと思うので、日々の食事に含まれる糖質の多い食品と少ない食品の糖質量をご紹介します。
「ゆるやかな糖質制限」だけではなく、リビエラが提案する「ゆるやかな運動」を続けていくと、体内のモードスイッチが切り替わります。こうなったら、どんどん体重も減りやすくなります。
さらに実践すると、肝臓が脂肪を燃料として、ブドウ糖とは別の「ケトン体」という物質も作り出してくれます。このケトン体、脳にとっても、体内にとっても、脂肪由来のエネルギー源となります。そのため「糖質を摂取しないと頭が回転しない」と言われています。
そして、ケトン体のダイエット効果ですが、普段ケトン体を作り慣れていないと、体内に大量のケトン体が発生します。 全身でも使い切れないくらいのケトン体が発生すると、呼気や尿で体外に排出されていきます。ケトン体は、カロリーを持っていますので、どんどん外に排出すれば、ダイエット効果も見込めるのです。
①「糖新生」という現象が起こり、脂肪からブドウ糖を作り出し、カロリーが消費される。
②「ケトン体」というエネルギー源になる物質が脂肪から作り出される。余った分は体外に排出(外に出る分も、カロリーを持っている)